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投資永住権ビザ(EB-5)プログラムによるグリーンカードの取得

by | Jul 26, 2021 | Articles

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          ハワイ州弁護士 栗原幸花

          July 2021

※EB-5プログラムは期限法であるため、毎年アメリカ議会によりプログラムが更新されなければ期限が撤廃されます。今回、2021年6月30日までにEB5リジョナルセンタープログラムの延長の合意が取れませんでした。よって、2021年7月1日以降は申請することができなくなっています。ただし、過去にも議会によりプログラムが再承認され、申請処理が再開されているため、おそらく今回も、議会が再開されてから再承認される可能性があると言われています。こちらについては弊所でも情報を更新していきます。

アメリカの開発プロジェクトに投資することにより、外国人の投資家がアメリカのグリーンカード(永住権)を取得することができるようにしたプログラムをEB-5プログラムといいます。これが一般的に投資永住権ビザと言われているものです。

このプログラムは、1990年にアメリカの議会にて誕生しました。外国人からの投資による雇用創出と設備投資を通して、アメリカの経済発展を目指す目的で、新しいビザのカテゴリーが設けられました。さらに、1992年には、議会はリジョナル(地域)センタープログラムと呼ばれる移民投資家プログラムを開始しました。それにより、移民局に承認されたリジョナルセンターに関連する商業企業へ投資し、外国人投資家が永住権を取得することも可能となりました。

EB-5投資における一般的な条件としては、外国人投資家が一定額以上のリスクを伴う投資をすること、そして投資により2年以内に10人のフルタイム(週35時間以上の労働)の雇用を創出することが挙げられます。投資額については、通常は100万ドル、失業率が高い地域等への投資に関しては、50万ドルの投資が要件となっています。(※2019年にEB-5の投資額が一時180万ドルおよび90万ドルまで増額されていましたが、今年に入りカリフォルニア北部地方裁判所によりその法改正が無効とされたため、EB-5の投資金額はもとの額であった100万および50万ドルへと戻されました。

現在では数多くのリジョナルセンターが移民局より認可されており、色々な投資プロジェクトも存在しています。プロジェクトの内容は、不動産投資、リゾート設備開発、介護施設、カジノ、ホテル、製造倉庫施設投資など、さまざまな事業投資があります。プロジェクトによっては、採算が見込めなくなってしまうもの、資金不足でプロジェクトが途中で中止になってしまうものなどもありますので、外国人投資家はプロジェクト内容やリスク、各リジョナルセンターの実績などをしっかりと見極めて、判断する必要があります。移民局が認可しているリジョナルセンターではあっても、プロジェクト自体のリスクは各投資家が負うことになります。したがって、投資金が返金されなかったり、永住権申請が却下となっても、移民局は一切の責任を負いません。

また、外国人投資家は、投資資金が合法的な手段で取得されたものであることを証明しなければなりません。例えば、資金が事業収入などによるものである場合は、母国にて申告した確定申告書や源泉徴収書の提出が必要となります。贈与や株式売却、事業売却による資金調達である場合などは、資金源や資金の流れを特定できる証拠書類を提出することとなります。また、アメリカのその他の就労ビザ等と異なり、一定額の投資が可能でさえあれば、投資家の学位や職種、職務経験などの条件は特にありません。

申請が通れば、2年間の条件付き永住権が発行されます。その後、2年後に条件を取り除く申請を行い、通常の永住権(10年毎の更新)を取得することができます。投資先のプロジェクトがある州や市に移住する必要はありませんので、アメリカ国内のどの都市にでも移住することが可能です。

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