ハワイ州弁護士 栗原幸花
October 11, 2022
Eビザ、Lビザ配偶者の就労許可・証明の大改革 – 追記
2021年11月に、米国移民局(U.S. Citizenship and Immigration Service)により、Eビザ、Lビザの配偶者ビザ保有者は、そのステータス自体が就労許可を持つという見解が発表されました。これまで、Eビザ・Lビザの配偶者ビザ保有者は、移民局へ就労許可証(“EAD”)を申請し、許可書を取得しなければ米国内で就労することができませんでした。この改訂により、Eビザ・Lビザの配偶者ビザ保持者が2022年1月31日以降に米国へ入国する際は、ビザステータスの後ろにSという特称(“S Designation”)が付けられることになりました。よって、例えばE2ビザ配偶者として入国する際は、I-94に従来までの“E2”ではなく、“E2S”と表記される事になっています。このS Designationが付いている事により、Employment Authorization Document (就労許可証)を取得せずに米国内で就労する事が可能となります。
しかし、最近Eビザ・Lビザの配偶者の入国スタンプ及びI-94電子記録でS Designationが記載されていないとのお問合せが多数届いております。従いまして、正確なビザステータスで登録がされるように、Eビザ・Lビザの配偶者ビザ保持者の方には入国審査の窓口を離れる前に入国スタンプを確認される事をお勧め致します。また、入国スタンプの情報が正しくI-94に反映されていないこともありますので、お時間がありましたら米国税関・国境管理局(CBP)のウェブサイトにてご自身のI-94ステータスをご確認ください。https://i94.cbp.dhs.gov
E-2ビザにSpouse of PAと明記されていない場合
主要ビザ保有者の名前の前に” Spouse of PA”ではなく、ただ“PA”と明記されている場合、配偶者である証明が出来ない為、入国審査官にS Designationが付いたI-94の発行を拒否される事があります。ですので、米国入国時には婚姻の記載がある戸籍とその英訳、そして翻訳者のCertificate of Translatorを持参されることをお勧め致します。英訳及びCertificate of Translatorに関しては、ビザ申請時に作成したものをご利用頂けますので、ご希望であれば出国前に弊事務所までご連絡ください。
入国審査時にI-94の情報を修正する事が出来なかった場合は、後日修正依頼する必要がございます。修正が必要な方はご自身で修正手続きを行われることも可能ですが、必要であれば弊事務所で対応することも出来ますのでお気軽にお問合せください。
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